江別製粉は、現在ハルユタカ、春よ恋、キタノカオリ、はるきらり、きたほなみ、ゆめちから、の6品種の北海道産小麦粉を製粉。ブレンド製品も合わせ数十種類の製品をご愛顧いただいていますが、北海道産への評価は今や国内に留まりません。外国産にはない風味、香りに惹かれたフランス人のパン職人から、北海道産小麦のバゲットを自店で販売したいというオファーも…。欧州のパンを研究し、原料の選定、品種ごとに適した挽き方、用途に合わせたブレンド等々、一から開発し直しました。TYPE ER。その誕生には、こんなエピソードがあったのです。

日本の小麦自給率

(2022年概算)

品種名播種時期流通量品種説明
ハルユタカ初冬まき
春まき
2,646トン1985年作付開始の強力系小麦。味わいが抜群ですが、栽培が難しく生産量が極めて少ない希少品種です。その流通量の約90%を江別製粉が取扱っています。
春よ恋春まき39,260トン2001年作付開始の強力系小麦。「ハルユタカ」の子どもの品種で、春まき小麦として日本一の作付面積を誇ります。風味豊かで加工適性にも優れています。
はるきらり春まき8,685トン2007年作付開始の強力系小麦。春まきの中で最も病気に強い品種です。やや低蛋白の傾向がありますが、パンにすると窯伸びが良く、皮がさくっとするのが特徴です。
ゆめちから秋まき100,113トン2010年作付開始の超強力系小麦。グルテンが強靭でミキシング耐性がとても強いため、国産の中薄力系小麦とブレンドして使われることが多くあります。
キタノカオリ秋まき5,477トン2003年作付開始、北海道初の秋まき強力系小麦。小麦粉は黄色みがあり、吸水率が高くミルキーな甘さが感じられます。低温や収穫期の雨に弱く、小麦生産者泣かせの一面もあります。
きたほなみ秋まき440,745トン2008作付開始の中薄力系小麦。国内で作付けが最も多く、日本麺や菓子に適しています。日本麺にすると麺色、食感に優れ、味わいも豊かです。

※流通量は、令和4年産麦の農産物検査結果(農林水産省)より1等2等の合計
※作付開始は、麦類便覧(北海道農政部)における作付公表開始年
※本サイトでは、超強力粉・強力粉・中薄力粉の用途に適した小麦品種であることを簡潔に「超強力系小麦」「強力系小麦」「中薄力系小麦」と呼称



実は私たち江別製粉にとって、外国産小麦は北海道産と並ぶ、もうひとつの柱。いや、もうひとつのこだわりなのです。ご存じのように私たちの地元、北海道は大のラーメン好き。そのひとつ札幌ラーメンの歴史は江別製粉の歴史でもあります。札幌ラーメンの魅力は、なんといってもあの麺のコシ。それを国産の小麦からつくることは当時の品質では不可能だったのです。そこで選ばれたのがアメリカやカナダ産。その後も北海道のラーメンは進化を続け、その度に、新たな小麦粉が求められました。江別製粉の様々な製品は、いわば、お客様が産み育てたのです。

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